筋肉は記憶する その3

 筋肉は記憶する その3 第183話
前回までのコラムでは、腹部及び肩甲骨から肋骨周辺の筋肉の形状記憶を防ぐエクササイズをご紹介してきました。
これらの筋肉群の形状記憶の要因の一つが、座位(椅子に座った体勢)による継続した姿勢不良です。

そこで今回は、前屈みの姿勢を形状記憶している筋肉を、座位のままリセットするエクササイズをご紹介します。
前述の腹部や肋骨の筋肉とともに、股関節・骨盤・背骨の胴体を連動させる大腰筋をリセットします。

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(1) 椅子の正面から横に座り直します。まずは右を向いて座り、左脚を骨盤よりも後ろに引きます。左腕を可能な限り上げて、息を吐きながら胴体を後ろに反らします。
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余裕があれば、そこから胴体を右に少し倒します。
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(2) 左脚を引いた体勢で、左手で左の足首を持ちます。左腿前部をストレッチしながら上半身を起こします。
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(1) (2) のエクササイズをそれぞれ30秒から1分程行います。
座位での作業が続く場合、30分に1回はこのエクササイズを行い、固着→形状記憶する前に筋肉のリセットを行いたいものです。

同様に右側も伸ばします。
 

胴体深部にある大腰筋が収縮し続けると腰が伸びなくなり、股関節や膝関節の「詰まり」が起こります。
つまり、腰痛・股関節痛・膝痛を引き起こすリスクが高まるのです。また前屈姿勢は肩や首の可動域にも影響を及ぼします。
大腰筋は歩行・呼吸・四肢や胴体の可動域等、日常生活全般に影響を及ぼすとても重要な筋肉なので、胴体が固まらないようにエクササイズを続けましょう。

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