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糖が及ぼす身体への影響と対策その10

前回のコラムから、痛みや病気に打ち克つ免疫力を養う方法をご紹介しています。
今回は、免疫力の指標となるリンパ球を、増やして活性化させる東洋医学的方法をご紹介します。

リンパ球が減り、不活性になる要因を整理してみます。

①交感神経優位な状態が続く
免疫細胞のうち、交感神経優位時には顆粒球が、副交感神経優位時にはリンパ球が活性化する。交感神経優位な状態が続く最大の要因は心因性=ストレス。

②糖の継続・過剰摂取
血糖値の乱高下により分泌されるステロイドホルモンは、リンパ節を萎縮させ身体を冷やす。糖自体も身体の糖化を招く。リンパや鉄分も糖化し、リンパの不活性や冷えを増長させ低体温体質になる。以上のことから、ストレスを減らして食生活を見直すことで、リンパ力は回復するということが分かると思います。また、リンパを生成する脾臓を養生すると、免疫力は大きく回復します。東洋医学では、足の親指の爪の生え際が脾臓を活性化するツボです。
糖が及ぼす身体への影響と対策 その10

写真1 足の親指 爪の生え際の内側(アーチ側)のポイントが脾臓を活性化する

100円ショップなどで購入できるツボ押し棒を使うと、効果的に行うことができるのでおすすめです。

糖が及ぼす身体への影響と対策 その10

写真2 100円ショップで手に入るものでよい

ちなみに、脾臓が弱ったり炎症を起こしている時は、左脇腹や左背中(肩甲骨の下あたり)が痛くなったり苦しくなります。そういう時は免疫力が弱っていたり、甘いものや果物を継続・過剰摂取していると言えます。一日1セット(2~3分)のツボ押しをします。風邪をひいていたり、痛みがあったり、何らかの病気に罹っている時は、何セット行っても構いません。左脇腹や左背中の違和感が消えるまで毎日続けると、免疫力=リンパ力が回復・強化されていきます。

 

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前回までは、糖が痛みや疾患に及ぼす影響について解説してきました。
癌の場合、無酸素状態でもブドウ糖をエネルギー源にして癌細胞が増殖していくことも述べました。癌細胞は毎日誰でも発生していますが、身体に備わる免疫システム(リンパ球が対応)によって無力化しています。
しかし、糖の継続・過剰摂取によってリンパ球が糖化したり、血糖値を安定させるためのステロイドホルモンがリンパ節を萎縮させることによって免疫システムの機能不全状態が続くと、癌細胞は増殖してしまいます。
また、糖化は身体の冷えの原因にもなりますが、冷えは交感神経を優位にし、リンパ球の活動を低下させます。
このように、
低酸素(ストレスによる呼吸の乱れ、姿勢不良、無酸素系の運動の継続等による)、
高血糖(糖の継続・過剰摂取)、
低体温(ストレスによる交感神経の比率の上昇や糖化による冷え)等が
癌を含む疾患の根本要因と言えます。

このような身体の状態、そして食生活を見直していくことで、痛みや病気に打ち克つ免疫力を養えます。今回からはその具体的対処法をご紹介していきます。但し、身体に問題が起こった場合、速やかに糖の摂取を控えたり減らすことを前提とした対処法となります。

①低酸素の身体環境を整える

ストレスを感じ続けると酸欠状態になります。思い悩むと前屈みになって呼吸が浅くなり、イライラすると無酸素運動時同様呼吸が乱れ、悲しみが続くとむせ返り、呼吸が乱れて低酸素になります。また、デスクワーク等で同じ姿勢が続いても、肋骨が固くなって呼吸が浅くなり酸欠になります。

ここでは、肋骨を広げて肋骨を覆う筋肉を弛緩させ、深い呼吸を取り戻すエクササイズをご紹介します。
布団や座布団を丸めて背骨の下に縦に敷き、仰向けになります。
健康器具として注目を集めているストレッチポールを使うのもいいでしょう。

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腕を横に広げて胸郭を広げ、大きく深呼吸をして、腕を上下にゆっくりと動かします。
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呼吸を意識しながらゆっくりとした動作をすることで、肋骨を覆う筋膜が緩みます。

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腕を上げると痛みがある方でも、仰向けに寝て床の上で滑らせながら行うと、重力がかからず関節の負担が減って、比較的楽に動かせるのでお薦めです。糖化→石灰化によって関節が硬くなってしまった場合にもお薦めです。

3~5分行った後立ち上がると、胸が開き姿勢が改善され、肋骨を覆う筋肉が弛緩しているので、呼吸が楽になります。毎日行って低酸素体質を改善しましょう。
姿勢不良により肋骨が硬い状態で、酸素カプセルなどの酸素供給を行う健康器具を使用しても、効果が期待できないばかりか、活性酸素を発生させてしまいます。
まずは、酸素を取り入れる身体環境を整えましょう。

次回は、リンパ球を活性化させる方法をご紹介します。

糖が及ぼす身体への影響と対策 その8

皆様こんにちは!院長の佐々木です。
糖はがん細胞の餌になる!!
前回までは糖化による身体への影響について述べてきましたが、今回は糖と癌との深い関わりについて解説します。
細胞分裂等の新陳代謝や内臓活動、筋肉を使う運動など、あらゆるエネルギー活動には主に二つの系統があります。
一つ目は、酸素を取り込み、血液の運搬を担うタンパク質と結合して代謝活動を行う有酸素系のエネルギー産生で、細胞内小器官であるミトコンドリアが酸素を細胞内に取り込む役割を担うため、ミトコンドリア系と呼びます。
そしてもう一つが“解糖系”で、エネルギー産生に酸素を必要とせず、グルコース(=ブドウ糖)という糖をエネルギー源として行われる無酸素運動系で、糖を分解して代謝活動を行うのでそう呼びます。
陸上競技に例えると、ミトコンドリア系は長距離種目で、解糖系は短距離種目になります。よく「筋肉を使う運動を続けると乳酸が溜まる」、といいますが、この乳酸は解糖系のエネルギー産生時に生まれる代謝産物であり、疲労物質とか老廃物などとも言われています。乳酸は血液を酸性に傾け、細胞内に乳酸が蓄積して酸素供給不足になると、細胞の代謝が妨げられてしまいます。細胞の壊死を早めたり、筋肉のコリや硬さの原因になったりもします。この現象を乳酸アシドーシスといい、蓄積した乳酸は肝臓で分解され糖に再合成されます。
短距離走的な運動だけではなく、ストレスで呼吸が浅くなり低酸素状態になると、ミトコンドリアへの酸素供給が制限され、解糖系のエネルギー産生がメインになってしまいます。そしてストレス時に副腎から分泌されるステロイドホルモンは炎症を抑制する代わりに免疫機能を低下させ、リンパ節を萎縮させ、ホルモン自体が糖質で構成され、身体を冷やす(低体温)のです。そのため炎症も抑えられるのです。
実は90年ほど前に、癌細胞の細胞分裂・増殖過程は、酸素がなくてもブドウ糖をエネルギーとして取り込んで短期間で成長する解糖系産生であることが解明されています。検査に用いられる腫瘍マーカーは、癌細胞が増殖していることを知らせる因子ですが、その腫瘍マーカーが糖由来の物質です。
癌細胞周辺にはブドウ糖が大量に取り込まれ、短期間のうちに細胞分裂が繰り返されているのです。本来、癌細胞は誰でも有していて、一日におよそ一万個が産み出されています。しかし、免疫細胞であるリンパ球内のNK(ナチュラルキラー)細胞がいち早く異常をキャッチし、癌細胞への抗体を作って無力化しているのです。
しかし、前述のとおり、癌細胞は糖をエネルギー源、つまり餌にして増殖するので、食生活における糖の過剰摂取が続き、低酸素と低体温が持続する交感神経優位状態が続くと、リンパ球の数が追いつかず、リンパ活動性が抑制されて癌細胞増殖が勝ってしまい、検査ではっきりと確認できるほどに成長してしまうのです(検査で確認できるほどの癌細胞は、10年以上前から増殖を続けていると言われています)。
また、これまでのコラムで解説してきたように、糖はヘモグロビンとも糖化し、酸素供給や血液運搬能力にも支障をきたすので、ストレス時以外でも、甘いものや果物を少量でも継続的に摂取すると、低酸素・低体温という体質を招きます。もちろん、摂取している間は高血糖になるので、癌を増殖・活発化させる条件を満たし続けることになります(ブドウ糖は麺類やご飯などの炭水化物や果物に含まれ、添加物にブドウ糖・果糖と表示されているジュースやスポーツドリンク、スイーツにも含まれています)。
現代の癌治療の代表的存在である抗癌剤も低体温をもたらしますし、手術などによる体力消耗時のブドウ糖の点滴は癌を進行させてしまいます。つまり、糖過剰の食習慣とストレスが癌の増殖を促進し、癌治療をしながら、結果的に癌の増殖を手助けしていることになります。
改めて言いますが、糖は癌細胞の餌になりますし、免疫細胞のリンパ球も糖化してしまうので、癌をはじめいかなる病気にかかった場合でも、すみやかに糖を断つべきです。そしてこのような真実を知ると、果物やチョコレートが健康に良いなどという情報も、鵜呑みにはできなくなるはずですが、いかがでしょうか?

次回は、リンパ球を増やして免疫を高める方法をご紹介します。

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糖が及ぼす身体への影響と対策 その7

今回も、糖化によって引き起こされる症状について解説します。

◎消化器疾患
胃腸炎、胃弱、胃炎、胃潰瘍、逆流性食道炎、便秘、下痢、クローン病、潰瘍性大腸炎、脱腸、虫垂炎、過敏症腸炎等、消化器系トラブルのほとんどは糖が原因です。糖の過剰・継続摂取により交感神経優位体質になり、174話での解説のように、顆粒球メインの免疫反応によって活性酸素が発生し、粘膜を傷つけて炎症を起こします。大腸はリンパ球を最も多く保有する臓器ですが、糖化は粘膜内のリンパ球を減少させ、ポリープなど良性腫瘍の原因にもなります。
また、糖はウイルスや悪玉菌の餌になり、腸内バランスを崩しますし、糖を摂り続けていると酵素の効果は望めません。酵素を摂取したいのなら、果物からではなく、鮮度のいい刺身や発酵食品からにするべきです。つまり、通常の食生活をしていれば、必要量の酵素を摂れるのです。胃癌の原因の一つとされるピロリ菌よりも、菌の餌になる糖の摂取量を心配すべきです。

◎婦人科疾患
婦人科疾患の多くも、糖の継続・過剰摂取が原因といえます。子宮筋腫等の腫瘍は、上記「消化器疾患」で述べたように、糖を餌にして細胞が変性を続けた糖化産物です。女性ホルモンの影響で引き起こされる生理痛や生理不順も、糖の摂取によりヘモグロビンが糖化して身体が冷えることと、ホルモン自体の糖化に起因します。閉経の前後に起こる更年期障害の様々な症状を抑えているのはステロイドホルモンです。減少する女性ホルモンに代わって働いていますが、前述のように、糖の継続摂取によりステロイドホルモンの枯渇が生じると、女性ホルモンの代替機能を果たせなくなってしまうのです。
糖を制限し、ホルモンの材料となる良質なたんぱく質や鉄分を摂取することで、更年期障害は軽減します。

◎低血糖症
低血糖症(血糖値が安定せず、身体を動かしたり疲労感があるとすぐに血糖値が下降する)も、高血糖同様、単糖類(果糖・ブドウ糖)や二糖類(砂糖・ショ糖・乳糖)の継続・過剰摂取が原因です。甘いものが欲しい衝動に駆られるのも同様です。糖を頻繁に摂取することによって、血糖値の乱降下が起こります。急激に上昇した血糖値は急激に下降し、血糖値を再び安定させるためにステロイドホルモンが疲弊し、やがて枯渇して低血糖が続きます。そこにストレスなどが加わると甘いものを欲し、摂取すると一瞬だけ快感覚になりますが、またすぐに気分が落ち込みます。その負の連鎖が続く状態が低血糖で、運動中でも仕事中でも夜中でも、エネルギー補給として単糖類や二糖類を摂取すべきではありません。

◎うつ、認知症等精神疾患
上記「低血糖症」でも述べましたが、血糖値の乱高下は精神状態にダイレクトに影響します。疲労を感じたときは確かに低血糖状態かもしれませんが、そのタイミングですぐに甘いものに手を出しても、単糖類や二糖類は脳のエネルギー源にはならないので、気分はすぐに落ち込み思考活動を抑制してしまいます。依存度が増すと、ドーパミンの浪費によって建設的な心理状態を保つのが難しくなっていきます。
糖化による脳内血管の硬化に水分不足が加わると、血栓が出来やすくなり脳血管障害のリスクを高め、また血流不全によって認知症の要因にもなってしまうのです。

 

次回は、癌と糖の深い関係、糖を欲した際のおすすめの代替食に加えて、これまで挙げてきた症状が出た場合の身体へのアプローチなどを述べていきます。

糖が身体に及ぼす影響と対策 その6

今回も糖化による身体的影響について解説します。

◎コレステロール、動脈硬化
動物性脂肪の多い食事がコレステロール値に影響する、という大きな誤解が蔓延していますが、コレステロールのほとんどは肝臓で生成されるので、食事やカロリーを気にする必要はありません。
コレステロールそのものは、ステロイドホルモン(傷ついた細胞膜を修復し、ストレス時や血糖値の乱れを安定させるため副腎から分泌される)の材料になります。また、ビタミンD(免疫や骨の形成に非常に有用)の材料にもなるので、生命維持には欠かせない細胞です。
ですから、コレステロールを敵視しなくていいですし、善玉に対する悪玉コレステロール値の割合が高くても、それがすぐに動脈硬化につながるわけでもありません。
問題は、糖の継続摂取により、血管内の余分なコレステロールに糖が粘着することなので、コレステロールの値よりも糖の摂取量に注意を向けるべきです。前回のコラムの「静脈瘤」でも述べましたが、血管が硬化する原因は、糖の継続摂取とたんぱく質(血管の材料となる)の不足であり、コレステロール値を下げる薬の継続的な服用は、胆石になるなどのリスクをもたらします。

・肥満
脂質異常症・メタボリックシンドローム・糖尿病の原因が炭水化物の過剰摂取であることは疑いようがありません。たんぱく質や脂質の摂取は肥満にはつながりませんし、動脈硬化やコレステロール値とも無関係であることは前述の通りです。細胞の構成要素であるたんぱく質と細胞膜を保護する脂質はしっかり摂取すべきです。炭水化物はエネルギー源として必要ですが、体内に貯えられたたんぱく質が必要に応じてエネルギー源として糖になるので、エネルギー補給を目的に糖を摂る必要はありません。カロリーを抑えることにばかりに気をとられると、アミノ酸スコアが下がり低たんぱく状態(栄養不足)に陥ります。
炭水化物の摂取量を制限すれば体重はスムーズに落ちますし、たんぱく質をしっかり摂っていればリバウンドも起きません。ハードな筋トレや有酸素運動を習慣にしなくても、糖質制限を行えば体重は落ちるのです。消費カロリーに目を向けた運動によるダイエットは非効率で、鉄分やたんぱく質が不足するなどのデメリットの方が多いともいえます。運動での減量は難しいですし、体質改善もできません。身体は60兆個の細胞でできており、その細胞を構成し性質を決定するのはあくまでも食生活です。

・高尿酸血漿、痛風、腎不全
尿酸値の上昇や痛風の原因は、アルコールやプリン体の多い食品といわれています。腎臓でろ過しきれない残存物が指の神経を刺激して痛みを引き起こすのですが、そのろ過できない物質こそが糖で、プリン体と糖化することが痛風の原因です。水分不足と糖の継続摂取が腎臓に負担をかけ、そこにアルコール摂取などが加わることで更に尿酸値が上昇し、痛風を発症するのです。
腎臓機能に負荷をかける大きな要因として、糖の継続摂取、ジュースやスポーツドリンク、お茶などの摂取割合が水に比べ多いこと、薬の継続服用などが挙げられます。
腎臓のろ過機能が低下すると、人工透析が必要になってしまいます。そうなると水分を制限されるので、ますます機能が低下するという悪循環に陥ります。予防のためにも、1日2リットルの水の摂取と糖質制限をおすすめします。

糖が身体に及ぼす影響とその対策 その5

前回のコラムに引き続き、糖化が身体に及ぼす具体的な影響について解説します。

◎ アレルギー

花粉症、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどのアレルギーも、糖の継続・過剰摂取が原因です。自己免疫疾患の典型的な症状のひとつであるアレルギーは免疫細胞であるリンパ球の不活性やその減少が原因で起こりますが、これはリンパを生成する脾臓が弱っていたり炎症を起こしたりしているからです。リンパは外部から進入した異物はもとより、体内のがん細胞に対しても抗体をつくって無力化するので、「免疫力がある」とはリンパ力があること、といえます。リンパの働きに個人差があるのは、糖の継続的摂取量、またストレス時等に発生しやすい炎症の抑制作用や血糖値のコントロール作用をもつステロイドホルモンの分泌頻度が鍵を握るからです。

糖はあらゆる細胞と糖化しますが、リンパ球と糖化するとリンパの不活性が起こり、免疫低下の決定的要因になります。

また、ブドウ糖・果糖などの単糖類、砂糖などの二糖類は、分子構造がシンプルなため急激に血糖値を上昇させますが、上昇が速い分急激に下降します。巷では、糖は身体活動のエネルギー源といわれているようですが、持続性や耐久力に乏しいために当てはまりませんし、脳の活動に良いというのも大きな誤りです。血糖値の急激な下降は、副腎に危険を認識させ、再び血糖値を上昇させます。この役割はステロイドホルモンが担うため、糖を摂取する毎にステロイドホルモンを分泌し続ける副腎は疲労するのです。

ステロイドホルモンはストレスを感じたときにも分泌され、血糖値を安定させ、血管や内臓等の炎症(ストレスにより交感神経が優位となり、活性酸素が発生して細胞を傷つける)を抑制する働きを持っています。しかし、ステロイドホルモンは炎症を抑える際に身体を糖化させ、冷やし、リンパの働きを抑制し、リンパ節も萎縮させます。つまり、糖の摂取は糖化と同時にリンパ力の低下を招くため、免疫力を決定的に弱め、アレルギー体質の原因となるのです。果物や菓子類を絶ち、ごはんや麺類等の炭水化物の摂取割合を抑えることで副腎の疲労は回復し、リンパ球を生成する脾臓も機能を取り戻し、アレルギー症状は徐々に改善します。

身体の機能を一定に保つ自律神経系は、交感神経系(緊張、筋・血管収縮、心拍上昇等)と副交感神経系(弛緩、内臓活動、血圧や心拍安定)で成り立っています。同じ免疫活動でも、交感神経が優位だと白血球内の顆粒球細胞が主に稼動し、副交感神経が速やかに活動していれば白血球内のリンパ球細胞が主に稼動します。つまりアレルギー反応は、交感神経優位な状態で顆粒球が主に活動しているということです。
糖が及ぼす身体への影響と対策

顆粒球は菌を撃退しますが、その際に活性酸素を発生させて周辺の細胞を傷つけ、炎症を起こしやすくします。皮膚炎などはまさに交感神経系=顆粒球系の仕業です。

交感神経優位の状態を招く主な原因はストレスですが、糖の摂取もそれに拍車をかけます。気管支喘息や肺炎も、糖を絶つことで克服することが可能です。鼻や喉、気管の粘膜にはリンパ球が付着してウイルスをキャッチするので、糖を絶ってリンパ力を取り戻すと同時に、粘膜を形成するビタミンA等の補給が必要になります。

糖は糖化する性質をもつ

“糖は糖化する性質をもつ”

今回のコラムでは、糖の影響による症状のメカニズムを分かりやすく解説していきます。

糖は非常に粘着性が強く、あらゆるものと結合して機能を低下させる「糖化」という性質をもっています。
身体に必要なエネルギーとしての糖は、体内に貯えられたたんぱく質から生成される(=糖新生)ので、炭水化物(=糖)の摂取割合を多くするべきではありません。
摂取後に運動によって糖を消費できると考え違いをされている方が非常に多いのですが、エネルギーとして使い切れない炭水化物と余分な糖(果物やスイーツ、ジュース、スポーツドリンク等)は、あらゆるたんぱく質と粘着して以下に述べる糖化産物へと合成されます。ですから、ダイエットや健康目的のカロリー計算にはあまり意味がありません。

ここからは、関節系、筋肉系、アレルギー、冷え性、むくみやリンパ浮腫、神経痛、生活習慣病、婦人科疾患の項目毎に、糖化の具体的な影響について解説していきます。

 

・関節痛の場合…
関節の軟骨や靭帯が糖化すると、関節の可動域が制限され、長期的に圧迫がかかるため、軟骨が磨り減ったり、肩・股関節・膝等に石灰化による炎症や痛みを起こし続けます。石灰化は関節部への長期間の圧力と糖化、そしてそれによるリンパや血流不全からくる長期的炎症等の条件が重なることで、軟骨がリン等に変性して起こります。高齢者に多い円背(極端な猫背)等の姿勢不良、側湾症、ヘルニアやぎっくり腰も、背骨を支える靭帯・脊椎軟骨・椎間板の糖化とストレスが原因です。
水分不足と糖化は脊柱間狭窄症を招きます。指先の変形、手首や足首の炎症や痛みは酷使によると言われていますが、それらも靭帯の糖化が原因です。
骨の生成を促すビタミンDの代謝促進は腎臓が担い、ミネラルをコントロールするステロイドホルモンは副腎から分泌されます。糖の継続・過剰摂取は腎臓の機能を低下させ、副腎の疲労を増長させるので、骨や軟骨の形成不全や骨密度の低下を招き、老人性股関節症や膝関節症、外反母趾やO脚の根本原因となります。高齢者に多い圧迫骨折はたんぱく質と水分の不足が原因ですが、糖化による骨密度の低下もその一因と言えるでしょう。
オスグットシュラッター病と言われる膝痛を含む関節痛全般(他、足首や股関節)が成長期に見受けられる場合、総称して成長痛と言われています。これらは過度の運動による負荷が発育途中の筋肉や関節にかかり続けることが原因と言われていますが、前述した高齢者の関節痛発症パターンと同様、ストレスと糖の継続、過剰摂取による軟骨や靭帯、成長ホルモンやステロイドホルモンそのものの糖化や、分泌不足が原因なのです。ステロイドホルモンが不足すると、あらゆる炎症(=痛み)を抑制できなくなり、腱鞘炎を含む関節痛を招くからです。手の指の関節が変形したり痛みが出るのは、使いすぎ、酷使が原因と言われていますが、靭帯や骨の糖化による変形であり、酷使は炎症を増長させる要因の一つに過ぎません。

 

次回は、糖化による筋肉系トラブル、アレルギー、冷え性やむくみ等のメカニズムについてお話します。

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