骨盤や背骨が歪む発生機序 Ⅱ

もう少し、骨盤や背骨が歪む発生機序について解説を続けます。

内臓不良=内臓炎症→脊髄興奮=脊髄炎症→脊椎や仙骨の変位、亜脱臼、つまり歪みになることを説明してきました。

問題個所が前後屈(屈曲・伸展)、側屈、捻転とそれぞれの三方向へ=3次元的に変位が生じると亜脱臼となり、連結する周辺関節や靭帯、筋肉にも炎症、損傷を起こし強い痛みを引き起こし、ギックリ腰、ギックリ背中という現象になります。

このような急性的な痛みに対しては変位箇所を矯正、微調整するとアライメントが整い、可動性が取り戻されます。周辺組織の炎症度合にもよりますが、そこで痛みも軽減しますので、歪みそのものは日常化していて、地球の自転や軸足の影響から起こるといっても、このようなケースでは歪みを矯正する意味が出てきます。

ただ、一時的に矯正しても徐々に変位は生じてきます。急性的な強い痛みは改善するケースが殆どですが、その後も軽度な痛みが持続したり、腰でいうと坐骨神経痛やヘルニア等の現象で持続することもあります。

ですから骨格矯正で痛みを軽減しつつ、例えその時痛みが消失しても、または軽度に持続したり他の症状が出ていても、根本的に内科不良と捉え、原因を受け入れ、その為の根本的対応はすべきだと考えています。

痛みが治まったからそれで終わりではなく、その痛みは体表面に発現した病理に繋がるメッセージと捉え、ストレスや私生活等を見つめなおし、内観し、自省する機会にすることが後の疾患を予防するケアにもつながるのです。耳が痛い話ですね(笑)。

仙骨周辺の変位、痛みは泌尿器、消化器、生殖器等の何らかの炎症が考えられます。例えばそこに長期的座位姿勢やスポーツ等の特殊動作が加味されることも増長されたり一因にはなることもあると思います。ただデスクワークが長いだけで酷いギックリ腰やヘルニアにはなりません。立位姿勢に戻ったり、お腹を伸ばせば圧迫現象は解消されます。

よく、一度ギックリ腰をやると癖になるとか、肩こりや腰痛持ちで・・というフレーズを聞きますが、それは前述の内臓炎症に繋がるストレスや食生活、生活習慣等が引き金となる自律神経のアンバランスが持続したままだからです。その為、その場で一時的に痛みが緩和しても繰り返したり、慢性化してしまうわけです。

良い医師や治療家、治療法を求めて外に原因を求めてしまうケースが多くみられ、健康ブームもそこから来ているのでしょうが、心因性である内因と捉えたり、食習慣や生活習慣といった不内外因として整理することが痛みの連鎖から解放される早道です。

ちなみに食習慣と言っても糖質を控える(炭水化物、果物、スイーツは勿論)とほとんどの症状は改善します。あとは水分をこまめに摂取したり、植物性とかビーガンといった偏食をせずタンパク質をしっかり摂取するくらいです。ほとんどの関節の石灰化、つまり関節症や脊柱管狭窄症、骨粗しょう症、そこからくる圧迫骨折の大元は糖質過多、タンパク質不足、水分不足に起因します。運動不足や老化ではなく、それらの食習慣の継続がある一定の年数になると細胞劣化を起こすこと、そして筋肉や関節の硬直により肋骨、胴体の硬化を引き起こすことで呼吸を浅くし酸素供給量を低下させ、ますます細胞の代謝不全につながるのです。

腰、膝、肩、頸等諸々関節症がある場合、四肢であっても、胴体、肋骨の可動性が極端に制限されています。肋骨の硬さは肋骨を覆う肋間筋の硬化を示唆しますが、その為に呼吸も浅くなり、酸素運搬能力も落ちて酸素や栄養を細胞に運ぶ供給量が少なく、四肢の関節症を引き起こします。

左脊椎の隆起は脾臓、右脊椎の隆起=側弯は肝臓等の炎症、慢性疲労、臓器負担が考えられます。長期的に薬を服薬することでも肝臓は炎症を起こすことに繋がりますし、強度のある運動を一定期間継続しても肝臓は疲労して、右背部隆起を起こします。

これらは慢性化して2次元的変位なので、背中の急性痛にはすぐにはなりません。ただ、臓器の炎症→神経の興奮で背骨が変位して慢性化すると周辺の背骨に付着したり影響されている筋肉も隆起してきます。

筋肉は記憶するので、長期化した隆起はその個所に痛みが無くても側弯を引き起こします。背骨の隆起は殆どが右側は肝臓、胆嚢、左は脾臓から起こっています。普段の姿勢、例えば脚をどちらで組んでも、運動不足であってもそこには起因せず、臓器から示唆されているのです。逆にどんなに運動をしても、身体を伸ばしてもその隆起の身体的記憶は取り切れませんし、過度な運動はますます隆起を増長させることでしょう。

こう考えると歪みを取り切ろう、矯正しようと躍起になったり、様々な治療法を試したり、そもそも歪みが痛みの根本的原因と考える前に、

身体の違和感は自律神経不良からくる臓器の疲れが起こっていると捉え、ストレスや食習慣を見直しつつ、呼吸が浅くならないように胴体の可動性を維持しておくことが何よりの優先事項であり、根本的対処法。そして元々の歪みは取り切れず、自然現象と割り切ることが健康的な生活を維持し、痛みを回避するシンプルな取り組みと言えるのではないでしょうか。

骨盤や背骨が歪む発生機序

前回までは腰椎5番を含む腸骨、仙骨等の骨盤の歪みの検査法、調整法について簡潔に述べてきました。

今回はそもそも何故これら骨格に変位が起こるのか、疼痛が発生するまで何故炎症が起こるのかについて解説していきます。

一般的に骨格の歪みは2足歩行、産後、日頃の姿勢、運動不足、老化等と言われています。

確かにどれもあてはまると言えます。ただ、2足歩行ではなく4足歩行でもヘルニアになったりギックリ腰にもなりますし、ターンし易い側(主に左)も存在するので歪みは起こっています。産後は一時的に骨盤は開きますが放置していれば勝手に戻ります。運動不足に関しては日頃運動している方、アスリート、ヨガのインストラクターでも普通に歪みはあります。老化に関しては、元々普段から歪んでいたものがより固着した状態になっている場合が見受けられますが、主に肋骨、胴体の側弯に見られます。

つまりこれらは歪みを多少増長させることがあっても根本的な原因には決してなりえません。骨格的には、地球の自転がまず影響し、そこに無意識の中で軸足や運動足の習慣が重なり、腸骨の位置に差が出ます。ですからどんなに矯正しても、ストレッチを日々行っても立位となり歩行を始めたその一歩目からすぐに歪みは始まります。

これまで歪みの調整法について解説してきたにもかかわらず、逆説的ですが歪みそのものは恒久的に無くすことは不可能ですし、その必要も無いのです。

歪みが3次元的に大きくなり、その個所に強い炎症が発現して、疼痛を生んでそれが顕著、または持続性を有する場合に、骨格矯正が有効になります。

日頃痛みが無いにもかかわらず、骨格を調整しても身体にはほとんど影響せず、そもそも歪みを取りきることは根本的も不可能なことなのです。

血流不全や神経痛、冷え、婦人科系の症状、他疾患の多くは自律神経系、内分泌系が不安定になることから起こり、ストレスと食生活からそれらは起こります。

3次元方向に歪みが大きくなり、炎症が強く、痛みも顕著な場合は、その個所はピンポイントで痛みの引き金個所となっています。

 例えば仙腸関節の捻挫がきっかけでギックリ腰、強い腰痛、神経痛が起こる場合は骨盤内臓神経、仙骨神経叢の延長線上にある内科的問題が内在しているわけです。生殖器、泌尿器、消化器等がそれにあたり、まずこれらの臓器が慢性的及び急性的に炎症が起こっています。臓器機能不全、病変等が考えられ、機能低下または亢進等になり、臓器炎症となります。

 人間は脊髄動物ですから、仙骨や脊髄からの神経は臓器等と繋がれています。臓器の炎症から連結している神経も炎症が起こり、体外部神経根となる各脊椎や仙骨も神経の興奮の影響を受けて3次元的に変位、捻挫が起こるわけです。

 神経の興奮、強い疼痛が起こらない歪み、変位は3次元ではなく2次元までの歪みで、それらは地球の自転の影響を受け、自然の摂理としての歪みです。そこに日頃の姿勢や癖が増長させることもあるでしょうし、日頃の姿勢を意識することは大切なことではありますが、歪みそのものを無くすこともできず、気にする必要もありません。

 繰り返しますが、矯正を必要とする程の骨格の3次元的変位は、その神経根が興奮、炎症を起こしている為で、その神経の大元となる臓器の炎症が根本原因です。姿勢や偏った動き、運動不足は炎症を増長させる一因子に過ぎません。

このような現象が起こった時に前回までご紹介してきた骨格の調整法を活用していきます。神経の興奮は臓器の炎症から、と述べましたが、自律神経や内分泌系に影響が出て恒常性が乱れる大きな原因は、ストレスです。このストレスが交感神経の比率を優位にして、自律神経系の切り替わりのスムーズさを失わせ、内分泌系にも強く影響していきます。この身体状況が持続すると、臓器不全が出始め、炎症を起こし、神経の炎症、興奮と傾き、神経根である骨格も捻挫を起こすというわけです。

腰椎5番

前回までは腸骨の3次元方向、仙骨の歪みの考え方とセルフ調整法等骨盤帯について解説してきました。

骨盤は仙骨上部、仙骨底という部位と脊椎下端の腰椎5番と連結しています。この関節は腰仙関節と言われています。仙骨は腸骨と連結していますし、仙骨は腰椎と連結している、つまり仙腸関節が歪んでいるなら腰仙関節も歪むので骨盤と腰椎5番の矯正はセットで行う必要があります。骨盤のみの矯正とか骨盤体操等と言われていますが、腰椎5番まできっちり矯正しないと本当に骨盤が矯正されたとは決して言えないのです。

腰椎5番の矯正法をご紹介します。

両手中指をで腰椎の背中側先端の突起部位である棘突起を挟んで触診してみます。後方突出している側が腰椎が後方回旋している変位、と考えます。

この触診技術はある程度慣れ、熟練的な要素が必要となる為ここでは割愛し、またの機会に後述します。

後方回旋変位側の脚を施術ベッドから降ろして股関節は90度屈曲、やや内転気味に設置し、リラックスしたまま90秒ほど放置します。

L5左後方回旋の場合

腰椎変位部には軽く指で触れています。90秒経ったら、脱力をさせたままなるべくゆっくり元の姿位に戻します。腰椎の矯正は様々な矯正法がありますが、ここではオステオパシー領域のカウンターストレインと言われる比較的簡易に行え、優しくソフトに調整できる手技をご紹介しました。

次回は骨盤や腰椎が変位、歪む意味について述べていきたいと思います。

仙骨のセルフ調整

前回までは腸骨の3次元のそれぞれのセルフ対処法、そして仙骨の矯正法について解説してきました。

今回は仙骨のセルフ調整法について説明していきます。

腸骨をある程度矯正すれば仙骨も連動して稼動し動きはつく為、仙骨については側屈変位の簡易な矯正法を前回までで説明していますが、いざ疼痛が強くなった時、というよりも違和感が出てきた時や日頃から仙腸関節の動きをつけるために行ってほしい調整法として捉えて頂けたらと思います。

両手で拳をつくって、仰向けの体勢からその拳を仙骨の下に入れます(図1)。

図1 拳をつくる

拳は固定したままで両膝、股関節を屈曲、ゆっくり上下左右に両脚を動かします(図2~3)。

図2 拳を仙骨の下に入れる
図3 両脚を動かす
図4 前後左右に

数回行うことで仙腸関節の可動性が増します。

仙骨調整法

前回までは骨盤帯の腸骨にフォーカスして解説してきました。

腸骨の歪みは前述のとおり、3次元方向に変位していきますが、仙腸関節で連結している仙骨も当然腸骨と連動して歪みが起こっています。

仙骨もやはり側屈、前後屈、捻転と同様に3次元に変位していく可能性がありますが、腰椎5番とも腰仙関節と連結している関係性からその腰椎5番、そして腸骨の3方向を事前に矯正するとかなり仙骨も連動して動いていきます。ただ、交感神経が優位な状態が継続し、仙骨神経支配の内科的問題からくる炎症が強く起こると、仙骨の捻転等歪みも大きくギックリ腰を引き起こすことから仙骨の3次元矯正もしっかり行う必要もあります。

ここではそこまでの変位ではなく腸骨等事前に調整した後に残存する仙骨側屈調整について述べていきます。

腹臥位になって術者は仙骨をしっかり固定します(図1)。その状態のまま、膝を伸ばしたまま、股関節からゆっくり左右伸展動作を行います(図2.3)。脚が挙げにくい側の腸骨に仙骨底が側屈、引っかかりが生じ、伸展制限が起こっている証拠となります。

図1 仙骨を圧迫・固定
図2 右脚伸展
図3 右脚伸展

脚が挙げにくい側に仙骨底、つまり仙骨上部が傾いているので、挙げ易い側から仙骨下部の仙骨尖(尾骨側)をじわっと押圧して仙骨の傾きを矯正していきます(図4)。

図4 右脚が挙げにくい場合左仙骨尖を右に向かって押圧

次回はセルフ対処法をご紹介します。

骨盤の検査法 上・下方

前回に引き続き、骨盤の検査法、調整法をご紹介します。

◎腸骨の上・下方変位

腸骨が頭方側に変位する状態を上方変位と呼びます。骨盤前面、手で触れると出っ張り部分が上前腸骨棘(ASIS)ですが、触れてみたり手を置いて頭方側が上方変位になります(図1)。ちなみに地球の自転の影響もあり、左軸回転、左ーターンが車の運転でも、自転車操作でも、陸上トラック、スキーのターン等で体験済、証明されている通りで、左脚荷重気味となります。人間の二足歩行のみならず四足歩行の動物でも左ターンが得意です。

その影響から殆どの方が左腸骨上方変位となります。ここでは上方変位の調整ストレッチをご紹介します。

図1 ASISを触れ手の位置が頭方なら上方変位

上方変位しているということは体側面の肋骨と腸骨の距離が短いということになるので、逆側に比べウエストのくびれも無い状態と言えます(図2)。

図2 ウエストのくびれ、位置に差が出る
図3 腰方形筋ストレッチ

上方変位側の膝を床において、逆側は横に開きます。変位側の腕を挙げて、健側に胴体を側屈してストレッチをします。ウエストの筋肉である腰方形筋が伸ばされ、腸骨の位置が修正、くびれのバランスもとれます。

挙げている掌を外側に捻るとより、ストレッチされます。

骨盤の検査法

前回は骨盤変位の外方・内方変位の診断法とセルフ対処法をご紹介しました。施術者が矯正する調整法は改めてご紹介する予定です。今回は骨盤、つまり腸骨が前方・後方に歪んでいる場合の診断法等をご紹介します。

 ◎腸骨の前方・後方変位

 腸骨の歪みのパターン3次元において、前方または後方の変位も起こります。仙骨を起点して、身体を横から観察した場合を想定します。ちなみに横からの基軸戦は重力線といいます。仙骨に対して腸骨が前方に回転する歪みは前方変位と言います。

 一般的によく腰骨と呼ばれる上前腸骨棘=ASISが触診部位になります。立位で骨盤付近前面上部を触ると出っ張っている場所ですね。仰向けでそのASISに触れると高い側が前方に変位していることになります(図1)。そして低い側が後方に変位しています。筋肉的に言うと、大腿四頭筋から腸腰筋が拘縮すると腸骨が前方に引っ張られます。

        図1 ASISに触れて床からの高さを確認

 

 その為前述の触診法よりさらに簡単にストレッチをしてみて歪みがわかります。うつ伏せで膝をゆっくり屈曲して、硬い、引っかかる、曲げにくい側の腸骨が前方変位、曲げやすい側が後方変位になります(図2.3)。

          

          図2 右膝屈曲            図3 左膝屈曲

  曲げにくい側=前方法変位側は腸腰筋のストレッチ(図4)、曲げやすい側は後方変位していて、筋肉的には大腿二頭筋が拘縮している為その大腿二頭筋をストレッチすることでそれぞれのセルフ対処法となります(図5)。

       図4 腸腰筋ストレッチで前方変位矯正

       図5 大腿二頭筋ストレッチで後方変位矯正

簡単!骨盤の歪みの診断法

今回は3パターンの腸骨の歪みの診断法をご紹介します。

 ・外方、内方変位の診断

 仙骨に対して腸骨(骨盤背面から観た場合)が外方しているか、内包しているかを見極めます。 

図 1
 図 2

 胡坐をかく体勢をとり、足裏を合わせて股関節の外転ストレッチをしてみます。膝が床から高い方は仙骨から外方しています。低い方は仙骨に向かって内包しています    (図1)。

 または立位でその場で軽くジャンプを数回します。中心線に対して脚の開き具合を比べます。つま先が開いている側が内方、逆側が外方しているわけです(図2)。

セルフで調整する場合、仙骨に対して腸骨が内方していたら股関節も外転していくため、開脚系のストレッチは逆効果で歪みを増長させ、股関節の亜脱臼、恥骨の歪みを増長させてそこに糖質過多の食生活もミックスされると経年劣化を引き起こし股関節疾患の要因ともなります。 

図 3

股関節を内旋させるストレッチを行って対処します(図3)。仙骨と腸骨を繋げる梨状筋も拘縮している可能性が高いので、併せて梨状筋のストレッチも行います。坐骨神経痛の緩和効果も望めます(図4・5)。

図  4
図 5

外方の場合は中殿筋の拘縮も影響するため、股関節外転及び中殿筋のストレッチをすることで骨盤矯正に繋がります(図6・7)。

図 6 外方側を外側に置く
図 7 そのまま屈曲

次回も引き続き検査法、対処法を述べていきます。

骨盤の歪み

前回までは骨盤の構造について簡単に説明してきました。今回は骨盤の歪み方と疼痛や炎症が発症する要因について説明していきます。

◎ 筋骨格編

 ・骨盤

 骨盤は寛骨と仙骨、そして脊椎と連結した骨格部分の総称で、寛骨の一部である腸骨と、脊椎の土台を形成する仙骨とは仙腸関節でつながれています。以前は殆ど動きがないと思われていた仙腸関節が実は腰痛の大きな原因であるとも述べました。

 何故仙腸関節が痛みの引き金になるかというと、仙腸関節面が捻挫によって炎症が強くなるからです。捻挫、亜脱臼・・いわゆる歪みのメカニズムを考えていきます。軸としては仙骨を基本に、仙骨に対して腸骨はどのような位置に変位するか、という視点で歪みを決定します。

 1,仙骨に対して腸骨が外側にスライドする歪みを外方変位、仙骨側に向かって圧縮する歪みを内方変位と呼びます。

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 2,仙骨に対して腸骨の上部になる腸骨稜が腹部側つまり前方へ歪む動きを前方変位、寛骨下部の坐骨側が臀部後方に歪む動きを後方変位と 呼びます。

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 3,仙骨に対して腸骨が頭部上方へ歪む動きを上方変位、下肢方向へ歪む動きを下方変位と呼びます。

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 1~3の歪みでは敢えて順位をつけると1の外内方変位が左右の腸骨で差が大きいと仙腸関節にダイレクトに影響が出るため、疼痛が顕著な場合優先的に矯正すべき歪みとも言えます。ただ、どれか一つ単独で歪むということはあまりなく、1~3のパターンが複合的に3次元的に歪んでいるパターンが殆どです。これらの歪みの影響で仙骨も左右への側屈や捻転等3次元的に歪むと仙腸関節は影響しやすくなります。

 次回は1~3の誰でもわかる歪みの診断法を述べていきます。

明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます。本年も何卒宜しくお願い致します。

コロナ感染者数は再び増加傾向にあると連日報道で騒がれていますが、過剰に心配にならず、油断もせず、自身の健康管理に努めていきたいものです。オリンピックが近くなると増えたりもしていますね・・。

さて、昨年暮れのご挨拶にて、今後は私自身の個人的な目標としてこれまで構築してきた論理や技術が体系化された一つの技術本を改めて刊行できれば、と述べさせて頂きました。

ここからいよいよ原案を製作していきたいと思います。疼痛の意味、原因、対処法、整体における具体的技術教本、更に個人で対応するべきセルフ整体や食事法等も体系化していけたらと考えております。

そしてその原案はこのコラムにて少しずつまとめ、WEB等で惜しみなく表現しながらまとめていきたいと思います。

施術編に関しては写真や動画等もできるだけ添付しながら解説していけたらとも思います。今まで2冊刊行して頂きましたがどちらかというと一般向け健康コラムというくくりになっていましたが、より専門的な、専門家向け、更に一般の方が見てもわかりやすいような内容ですすめていきます。

ということで、

初回となる今回は、筋骨格系の解剖学、歪み、疼痛について述べていきたいと思います。

◎ 筋骨格編

 ・骨盤

はじめに骨盤の構造について解説していきます。よく最近は「産後骨盤矯正」だとか、「骨盤のゆがみが腰痛を引き起こす」と巷では言われていますが、私もその表現をあえて使わせて頂くこともあります。

そもそも骨盤の構造体を理解していないと、歪みや疼痛を理解することもできません。

  骨盤は背骨と言われる脊椎の土台となる骨で、直接脊椎に連結する仙骨、そして仙骨の左右に腸骨が関節で連結されています。

腸骨は一般的に腰骨(こしぼね)、骨盤、と表現される部位で正確には寛骨の一部を指します。寛骨には恥骨や坐骨も含まれます。総称して寛骨と表現されています。寛骨は大腿骨頭部と股間節として連結されています。ここでは腸骨と表現します。

その腸骨と仙骨の関節部分は仙腸関節と言われています。仙腸関節は強力な靭帯で連結された関節ですが一昔前は不動関節と言われあまり可動性のない部分と思われてきました。近年は仙腸関節もしっかり稼動し、その部分の捻挫、亜脱臼、そこからくる炎症が腰痛の大きな原因となることが解明されてきました。ただ、この仙腸関節の可動性はレントゲン検査ではわからず、専門的な動的検査から推測されることから、残念ながらまだまだ整形外科学で仙腸関節に言及されることは浸透しているとはいえず、腰痛の原因が変形性腰椎症、過労性、老人性、運動不足等の原因とされてしまっているのが現状です。繰り返しますが仙腸関節の炎症がギックリ腰の急性腰痛から慢性的な腰痛の大きな要因です。

ではこの仙腸関節の炎症がなぜ起きるのか次回以降もう少し構造を考えながら解説していきます。