月別アーカイブ: 2015年11月

老化と病気リスクは比例する?

今回は最新コラム「老化と病気リスクは比例する?」をご紹介致します。

40代以降の方が受診すると、整形外科的な症状に限らず、血圧や中性脂肪が基準値を上回ったり、動脈硬化、脳梗塞、癌等でも、原因は加齢と片付けられたり、自分でも年齢のせいにして諦めている方が見受けられます。

これらの症状が中高齢者に多く現れるのは間違いないでしょう。しかし、根本原因はどうでしょうか?

整形外科的疾患で考えていきます。
実際、加齢により関節内のクッションの役目を果たす水分は減っていきます。細胞全体の水分も減るので、肌や筋肉のしなやかさも当然変化します。結果として、関節に負担のかかる瞬発系のスポーツには自ずと制約がかかるでしょう。

とはいえ、失われるのは瞬発力だけで、柔軟性を維持している方は沢山おられますし、身体が硬い方は若い頃から硬いのです。
ですから加齢=水分の減少⇒痛みとは必ずしもならないのです。

そもそも加齢が原因であれば、中高齢者は皆関節痛を発症しているはずですし、若い方には起こり得ない、という結果になるはずです。

つまり、歳だから、という考えは的外れなのです。

今までのコラムで指摘してきた通り、筋肉のしなやかさの消失は、肝臓の疲労を示唆しており、関節の状態には腎臓の状態が反映されます。また、痛み=炎症は副腎の状態を示唆します。炎症を抑えるステロイドホルモン(別名ストレスホルモン)は、脳がストレスを感じた時に副腎から分泌されます。つまり、痛みには飲食習慣、そして何よりストレスが反映されるのです。また、血糖値のコンロールも担うため、糖質過多などの飲食習慣も少なからず影響しています。

筋肉、靭帯、関節・・それら細胞の構成要素はタンパク質です。
アミノ酸を豊富に含むタンパク質の摂取、水分の摂取量、それらの吸収や形成を妨げる糖の過剰摂取などの飲食習慣の影響が、症状として後々現れてくるのです。

本来、酸化や糖化により変性した細胞は新陳代謝で入れ替わります。その新陳代謝は一生涯に行われる回数に限りがあります。
新陳代謝に必要な呼吸=酸素は、喫煙習慣やストレスによって呼吸が浅くなる低酸素状態と太陽光不足等が原因で代謝不順を招きます。更に、薬の常用等が代謝の浪費=限りある新陳代謝の無駄遣いを招き、結果として老化を促進させてしまうのです。高血圧をはじめとした生活習慣病も、以上のような栄養の偏り、そして何よりストレスが大きな原因です。

ストレスに対する耐性は、若い頃からの考え方の習慣によって変わります。しなやかな強さを身につけている方もいますが、加齢により活力が失われるものと思いこんでいるような方は、ストレス耐性が弱く、状況の変化に上手く適応出来ないことがあります。

老い=衰えではないのです。幼い頃病弱でも、年齢を重ねて、ほとんど病気をしなくなる方、痛みやコリがない方も珍しくありません。
考え方、飲食習慣、ライフスタイル、人生を豊かにする情報をどれだけ取り込んできたか・・病気のリスクは年齢に比例するのではなく、老い=生き様の集大成なのです。

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仙腸関節を動かそう

皆様こんにちは、院長の佐々木です。

ストレス、肉体疲労、長時間のデスクワーク等で感じる腰の違和感や重さ。

そのような時に立って腰を反ったりすると、ズーンと重く感じたり、痛みを感じて反れなかったりしませんか?

今までのコラムでは、腰の違和感に深く関係している大腰筋や腹直筋などへの対応法をご説明してきました。また、骨盤や腰椎(腰の背骨)をセルフまたはパートナーでケアする方法もいくつかお伝えしてきました。

今回は、前述の腰の重さや痛みに最も起因する「仙腸関節」のケアの仕方をご紹介します。この仙腸関節は、骨盤の両サイドの腸骨と仙骨(背骨の土台で中心にある)を連結させる2つの関節を指します。
仙腸関節を動かそう

一昔前まで、仙腸関節は可動性が小さく靭帯で強力に固定されているので、人体の動きにあまり影響がないと言われていましたが、現在、整形外科学やスポーツコンディショニングでは、かなり影響力を持つ関節だと認知され始めています。しかしレントゲンでは、そのズレや炎症等により問題が発生しても写らないので、病院ではわからないことが多いようです。

実は「腰痛の8割以上は仙腸関節のトラブルによるもの」なのですが、機械による牽引やマッサージでは仙腸関節の動きは改善しないので、病院での治療やマッサージで腰痛は解消しません。

仙腸関節を動かそう
▲立って腰を反らせて、腰の状態を把握します。

 

仙腸関節を動かそう

▲仰向けになり拳を2つ作ります。

 

仙腸関節を動かそう
▲拳を仙腸関節の下に入れます。

 

図5
▲両膝を曲げてお腹に引き寄せ、更に左右に倒します。5回から10回行いましょう。

 

仙腸関節を動かそう
▲もう一度反ってみると、違和感が軽減或いは消失しているでしょう。

 

腰が重くなったら、大事に至る前に仙腸関節を柔らかくしましょう。