ウイルスに負けないために

皆様こんにちは!

新年が明けてからの投稿後、久々の投稿となってしまいました。個人的にも随分と色々なことがありましたが、その間、世の中も大変な騒ぎになってしまいましたね。

新型コロナウイルスが猛威を振るっています。中国よりもイタリアの死者数が上回ってしまったようです。他の欧米地域と比べても桁がちいますね。日本も中国で騒ぎになった後感染者数はどんどん増えましたが重症化したり死者数ではこれもまた桁違いで少ないという事実もあります。

亡くなられた方には心よりご冥福をお祈り申し上げます。

地域差がある要因としては、医療体制の先進性、生活習慣(うがい、手洗い、他者との密着度)、情報量、対策・対応の細かさ等様々な角度から論じることもできるかとは思います。

日本の場合、花粉症の時期と重なり、マスク着用習慣が浸透していたことも挙げられると思います。また、ウイルスが増殖しやすい寒くて乾燥しやすい季節からの丁度季節の変わり目だったこともあるかもしれません。日本人独特の強い不安感からくる危機対応処置も今回は逆に良い方向にはたらいたのかも。

東洋医学的に考えていくと、自己免疫力をしっかり保つことがやはり一番の対応法になります。外的環境の整備として、加湿(マスク、加湿器)、寒さ対策も当然有効だと思われます。

ウイルスに対しての発症度合いはリンパ球の状態がカギを握ります。

リンパ球は脾臓が生成しウイルスの抗体を作る、副交感神経がしっかり発動し、自律神経のバランスが安定しているとリンパ球が活性化することは西洋医学でも明らかになっています。

逆に自律神経が不安定になる要因として、一番は継続的ストレスによる耐性が弱まること、睡眠不足、心身の疲労、暴飲暴食等が考えられます。特に果物やスイーツ、糖質の継続的、過剰摂取は決定的にリンパ節を委縮させ、リンパ球を糖化させ、免疫力を弱めます。

うがいやアルコール消毒も勿論大切ですが、水際でせき止めるのにも限度があり、どのように自律神経を安定させ、免疫力を保つのか、もっとこのような視点から情報を流すこともマスコミや医療機関、行政は必要なことだと思います。毎回思うのは、木を見て森を見ず、現象面だけをとらえて不安感を拡散させ、肝心な情報はあまり論じられない点です。

何人罹患したのか、その数字の羅列だけではなく、どういう生活環境や食習慣の方が重症化したのか、既往歴は?地域性は?もっとそのような観点でも精査する努力をお願いしたいものです。環境問題、温暖化問題に対する欧米、特に欧州各国の対応は少々過剰気味に感じていましたが、今回の新型ウイルスに対しても同様に感じられます。勿論、決断、行動の素早さは日本にはなく素晴らしい点でもあるといえます。

それにしても、マスク、こんなに品不足になるとは・・。洗って使えば何度でもOKらしいので今まで捨ててしまったマスク、勿体ない~。

本年も宜しくお願い申し上げます

皆様、明けましておめでとうございます。

2020年オリンピックイヤーの幕開けですね。アメリカ、イラン情勢やゴーン氏の国外脱出等、不穏なニュースも早速飛び込んでいますが、その事象を報じたニュースに対して世論や一方通行的な報道に惑わされることなく多角的に捉え、一喜一憂せず冷静に現状を把握し、問題点や未来も予測できたらと思います。

身近に見ると、国内では少子高齢化、環境問題、医療や介護等の財政問題、国際情勢、自然災害等憂慮すべきことが続き、世界ではこれらの問題に経済格差、人口比率、人種問題等も引き続き加わるといったところですが、長い目で見るとこれらの一見不安定な問題も次の発展の為のステップ、過渡期なのではないかと個人的には少々楽観的に捉えています。

次の情勢や展開に備えるための学びなんだと思います。不安ばかり抱えて未来を悲観的にのみ捉えていても仕方ない。歴史を振り返ると間違いなく世の中は発展してきている。様々な問題も克服し、また生じたら痛みを伴いながらさらに学び解決の道筋をたどる・・この繰り返しなのです。TVや新聞のニュースばかりに情報を頼ると不安を煽られるばかりなので、根本的に歴史から学んだり様々な書籍からも有用な情報を取り入れ柔軟に時代に対応していくことが少しでも不安を解消する手助けになると思います。

書籍と言えば私事で恐縮ですが、本年1月15日に私の執筆した第2段の著書が刊行されます。

タイトルは「運動で体質が改善できなかった人が読む本」で、前作に続き大学教育出版社から出版企画にて発売されます。自費出版ではありません。

Newbook

どうも世の中は運動=健康と捉えている傾向にあるようですが、ジョギングでもウォーキングでも筋トレでもストレッチでも闇雲に運動やスポーツをしていてもそれが健康には決してつながらないし、むしろ健康を阻害してしまう大きな要因ともなってしまいます。

そもそも身体を作り、体質を作り、健康になるのも病気にもなるのも全ては食事、食生活です。運動は健康づくりというより、筋力を強化しての転倒予防等体力を向上させるものです。ただ、仮に正しく運動を行っても正しい食事の理解がないと運動効果も望めないし、やはり運動も逆効果になってしまうのです。好きなものを食べたり飲んだり、それを続けて健康でいようってのは虫が良い話で、いくら運動をしても体質は一向に変わらない、と言うことを知っていただきたいと思います。そんなに難しいことでもないのです。そして正しい運動の考え方、病気になる決定的な要因についても解説する書籍です。

こちらに施術にいらした方、ご連絡を頂いた方にも書籍の購入は可能です。→

info@aoyamaseitai-ac.com

書籍をはじめ、これからも皆様の健康づくりに役立て、不安を少しでも解消できるように本年も励んでいく所存です。

本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

佐々木

今年一年誠にありがとうございました

2019年は平成から令和と元号が変わり、大きな節目、転換点となる一年となったのではないでしょうか。

日本列島は大きな自然災害を受けた年にもなりました。地震も台風も豪雨も、この日本にいる限りいつ何時起きても不思議ではない、と改めて痛感した年でもありました。

医療費、介護費用が膨張し、医療費負担は2割へ、という議論も出てきています。いずれ介護負担もそのようにすすめられるでしょう。

一方、ラグビーワールドカップが開催されて、地元日本も躍進、大会としても大成功といえるイベントとなったのではないでしょうか。来年は、いよいよ東京オリンピックが開催されます。観客動員、成績、ホスピタリティも含め無事に成功を収めてほしいですね。

世界は環境問題や人口問題、地域紛争等所々で混迷、混乱は続くものの、全ては総体的により発展していって淘汰されより良い世の中に変化している過渡期だと信じたいです。

日本では次世代以降が不安なくくらせる社会になるように我々が高齢化社会を乗り越えていかなければならない。

 

個人的にも2020年1月に著作第2弾、「運動で体質が改善されなかった人が読む本」の刊行が決まり新たな一歩を踏み出すきっかけとなりました。

新書カバー

これからの社会に少しでも役立つ書籍になることを願って、よりいっそう精進してまいります。

今年一年誠にありがとうございました。皆様のご健勝をお祈り申し上げます。

皆様にとって良い年となりますように・・。

運動を効果的に行うために その2

前回のコラムでは、広く行われている運動全般の欠陥として、

  1. 身体動作の根本となる「胴体」の特性・バランスを考慮していない
  2. 「拮抗作用」の無視
  3. 運動リズムの軽視

を挙げ、これらのポイントをおさえて行えば健康づくりに役立てることができる、と述べました。前回の1)に続き、今回は2)と3)について解説します。

2)「拮抗作用」の無視

身体に力を入れると、筋肉は収縮して力を発揮します。力こぶをつくる上腕二頭筋は、肘を曲げると収縮(縮む)して物を持ち上げることができます。

その際、腕の外側(力こぶの反対側)の上腕三頭筋は弛緩(伸びる)します。逆に肘を伸ばすと上腕二頭筋は弛緩し、上腕三頭筋が収縮します。
このように、一方の筋肉が縮むと逆の作用を持つ筋肉は伸びるというように、ある働きに対して逆の働きをする筋肉を拮抗筋といいます。

ストレッチや筋力トレーニングを行う場合は、特にこの拮抗筋を頭においておく必要があります。

収縮する動きにだけ重きをおいていると、バランスが偏り関節に負担がかかるので、怪我をしやすくなりますし、身体が歪み、日常の動作や姿勢にも影響を及ぼします。

代表的な例を挙げます。

前屈ストレッチと腹筋運動
前屈ストレッチと腹筋運動は、腰痛体操として、柔軟性を養うため、そしてスポーツ前のウォーミングアップとして、重点的に行われることが多いようです。

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前屈のストレッチ

これによって腿裏の大腿二頭筋は伸びますが、もともと丸まり(後湾)伸びている背部の筋肉を必要以上に丸めてしまいます。

また腰痛(特に急性期)の場合は、腹筋が硬く胴体のしなやかさが失われていて、前湾しているはずの腰椎の湾曲バランスが崩れています。
腰痛の予防・改善、姿勢の矯正と保持のため、そしてウォーミングアップには、前屈よりも後屈のストレッチや身体前面(腿の前、大腿四頭筋等)のストレッチに時間をかけるべきです。

普段から積極的に行ってもらいたいおすすめのストレッチです。

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腹筋(後屈)のストレッチ
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大腿四頭筋のストレッチ

腰痛予防・姿勢改善には、腹筋運動より背筋運動の方が必要です。

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肩甲骨を寄せて上体を少し持ち上げる背筋運動
3)運動リズムの軽視

筋肉を伸ばし、関節の可動域を広げることが目的のストレッチや柔軟体操等は、状況に応じてリズムや速さを変えるべきです。

例えば、スポーツを行う前、出勤前等は、動きを伴いながらリズミカルに行います(動的ストレッチ)。血流が促進され、心拍、筋肉の温度が上がってダイナミックな動きを可能にします。

ゆっくり静止して行うストレッチをスポーツ前に行うと、筋肉の温度を下げてしまい、肉離れ等怪我の危険性を増してしまうので、スポーツ後のクールダウンとして、入浴後・就寝前に軽く行う方が良いでしょう。

筋力トレーニングは、基本的にゆっくりとした動作で行いましょう。ゆっくりとしたテンポで1, 2, 3, 4と筋肉を縮め、5, 6, 7, 8で筋肉を伸ばす、というような4拍子が理想です。

反動を使うと怪我を誘発することがあるので、使っている筋肉を意識しながらゆっくり行いましょう。

自己流で速いテンポで筋トレをしている方をよく見かけますが、関節や筋肉に過剰に負担をかけてしまいますし、運動効果も低くなります。

健康効果を目的に行うなら、自己流でなく、以上3つのポイントに留意して行うことをおすすめします。

運動を効果的に行うために その1

健康維持・増進に効果的であると言われて久しい運動は、腰痛体操・ラジオ体操、ジムトレーニング・スクワットなどの筋トレ、ストレッチ、エアロビクス、介護現場でのリハビリ・寝たきり予防の体操など多種多様です。

しかし、主に有酸素運動系以外の前記の運動を行うにあたって、運動効果を上げるための重要なポイントが抜け落ちていることが多いようです。運動=健康という概念だけが一人歩きして、運動効果を上げるための方法論が無視されています。ポイントをおさえていなければ、どんな運動をしても健康づくりに寄与できないばかりか、怪我・痛み・関節の炎症や変性などを招き、姿勢不良を悪化させ、体質改善を妨げてしまいます。

 

広く行われている運動全般の大きな欠陥を私なりに整理すると、

  1. 身体動作の根本となる「胴体」の特性、バランスを考慮に入れていない
  2. 「拮抗作用」の無視
  3. 運動リズムの軽視

が、主に挙げられると思います。

逆に言うと、上記3つのポイントをしっかりおさえていれば、怪我のリスクを最小限に抑え、運動効果も期待できます。順を追って解説していきます。

1.の胴体の特性やバランスについてですが、胴体は首の下から骨盤までの四肢(両腕・両脚)を除いた部分を指します。骨で言うと、骨盤、背骨の腰椎、胸椎までと肋骨、肩甲骨等が含まれます。

胴体の動作には、前後の屈曲(前屈)と伸展(後屈)、左右への側屈、そして胴体をねじる回旋の3パターンがあります。
バランスを見ると、肩の高さの違い(写真1)、左右いずれかの肩・胸前部が前へねじれる(写真2)など、中心軸が歪んでいることが非常に多く見受けられます。

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写真1: 肩の高さの違い
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写真2: 写真では右胸前部が前へ歪んでいる

このような胴体の歪みを考慮せず、ストレッチや体操を行っているケースが多く見られます。また、胴体のアンバランスは四肢と連結する関節(肩や股)の歪みを引き起こします。そのような状態で筋力トレーニングやヨガ・ストレッチを行うと、頚椎・肘・膝・足首等の関節にも歪み・炎症を波及させ、痛みや石灰化を増長させてしまい、症状はなかなか改善しません。

腕を上げる動作を例にとると、胴体側面の肋骨部分とそれを覆う筋肉群が硬いまま腕を上げていると、胴体の側屈や伸展と連動できないため、肩関節や靭帯にダイレクトに負担をかけて損傷を招きます。

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写真3: 左側屈では右脚加重
(右側屈は左脚体重)
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写真4: 前に捩れた胸部を矯正するストレッチ
(右胸部が捩れている場合)

側屈では、左に曲げる場合そのまま左脚に体重をかけて伸ばしてしまっている動作をよく見受けられますが、逆の右脚に体重をかけて右側面をしっかり広げながら胴体を左に倒す動きが理想的です(写真3)。胸部が前に捩れる胴体の歪みがある場合、捩れた側の腕を壁につけて胸を開く伸展のストレッチが効果的です(写真4)。

この正しい側屈や胸部の伸展を普段から行って胴体の柔軟性を養いましょう。腕を上げる動作が胴体と連動して可動域が広がります。
(コラム119話をご参考に実践してみて下さい。
http://melmaga.toy-hoken.co.jp/karada/2012-09-20-1049.php)。

腿を上げる動作には骨盤部の屈曲と伸展が関わりますが、胴体がしなやかさに連動していないと、股関節に負担をかけてしまいます。

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(写真5)腿上げ
6
(写真6)屈曲
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(写真7)伸展(左骨盤)

胴体の屈曲と伸展の柔軟性が腿上げ動作に影響するため、普段から行いたいものです(写真6、7)。

エアロビクスや体幹トレーニングは胴体を直立的に固めて行うエクササイズなので、腰痛の引き金になりますし、前述のように、各関節部分の負担・損傷を増長させてしまうのです(詳しくはコラム143話をご参考に対処法もお試し下さい。
http://melmaga.toy-hoken.co.jp/karada/2014-09-20-1223.php)。

胴体の特性・柔軟性を考慮せずに行う運動は怪我を招きやすく、期待するほどの効果は得られないでしょう。

胴体に意識を向けないと、年齢を重ねるほどに姿勢不良を招き、身体の可動性はますます失われてしまうので、介護現場での体操やリハビリでも、胴体の連動・しなやかさを養うことに主眼を置くべきです。そうしないとリハビリの効率性に影響が出てしまいます。

次回は拮抗作用について解説していきます。

超高齢化社会の到来 その2

前回のコラムでは、主にアルツハイマー型認知症の特徴についてご説明しました。

三大認知症の他の血管性認知症とレビー小体型認知症の場合は、さらに意欲と身体機能の低下が見られることがあります。程度の差はありますが、いずれの場合もそれぞれの症状には似ている部分があり、常に不安感や不快感を抱いています。社会生活を維持できなくなり、社会とのつながりを失うと、さらに孤独や寂しさを感じやすくなります。

理解力・記憶力・認識力などが低下していく中で混乱が増し、時にはパニックになり、自己を保つことも困難になるでしょう。そのような状況でも、患者自身には自分の存在を認めてほしい、必要とされたいという承認欲求があります。そのように見受けられる方が身近にいたら、コミュニケーションを工夫して、承認欲求(自己重要感)を満たしてあげることが望ましいです。
例えば、

  • 相手の顔の正面から見て話す、
  • 否定せずに大きくうなずいたり、笑顔で受け答えをする、
  • 身振り手振りを交えた「身体性」を伴った態度で臨む、などです。

(この欲求は誰もが持っているものなので、認知症であるか否かに関わらず、このような対応が求められるでしょう。)

つまり、認知症の方の身体的状況・心理的変化を理解し、会話の中でも可能な限り身体性を伴いながら受け入れてあげる必要があるのです。

逆に、強く否定したり、萎縮するくらいの強い口調で指示し続けると、ますますパニックになり認知機能の低下を招く危険があります。

今ある脳の機能・身体機能をしっかり活用するためには、前述のコミュニケーションの工夫に加えて、地域や(行政のサービス(家族会や介護保険でのデイサービスなど)を活用することも大切です。そうすることによって、介護する側も、ストレスが軽減して、心身共に余裕ができるはずです。

このように、認知症の特徴や認知症を取り巻く制度を把握することが大事になってきます。そして、認知症予防に取り組むことも、認知症を理解することにつながるでしょう。
例えば、

  • 普段から姿勢を意識し、そのためのエクササイズを習慣にする。
    これは、脳の血流や神経が姿勢に影響を受けているからです。背中が丸まってしまうと、生理的な湾曲が失われて首が理想的な位置に収まらず、脊髄と脳神経、そして頸部の血管が詰まってしまいます。
【姿勢矯正エクササイズの例(30秒~60秒のストレッチ)】
1
腹筋を伸ばすストレッチで胴体のバランスを保つ
23
ストレッチポールを利用して背骨を伸ばし胸郭を広げる
4
大胸筋、肋骨を開く
5
肋骨を伸ばして姿勢を保つ
  • 水分摂取を意識的に行い、なるべく2リットル以上の水を摂りましょう。水分が不足すると血流不全になり、血管性認知症のリスクが高まります。血流がよければ、アルツハイマー型にみられる脳に蓄積される不要タンパク質が循環し、不要物は腎臓でろ過されます。認知症予防に水分は欠かせません。
  • 栄養管理を重視して、脳の神経物質の材料になる鉄分やタンパク質をしっかり摂取します。レバーや赤身肉、卵がおすすめです。動物性タンパク質が不足して低栄養状態になると、認知機能が低下して疾患リスクが高まります。また、甘いものの摂取が増えると、神経物質が糖化したり、冷えて血流不全になったり、快感物質ドーパミンの浪費を招きます。さらに血糖値の乱高下が起こりやすくなり(※下記ご参照)、虫歯のリスクが増えるため口腔機能の低下を招きやすくなり、咀嚼力を弱める原因になります。しっかりとした咀嚼は、脳の神経を刺激し血流を促進しますが、口腔機能の低下はその作用を妨げます。
  • 日光をしっかり浴びる。認知症の初期にはうつ症状が現れやすいといわれています。心を落ち着かせ不安感を解消するセロトニンは、日光を浴びることで分泌が促されます。セロトニンには自律神経を整える、姿勢を改善する、血流を促進するなどの作用があるので、予防には欠かせません。通勤しながら、というような「ながら」ではなく、浴びるためのだけの時間をしっかり確保します。深呼吸やストレッチ、ウオーキング等を行いながら日光を浴びると、よりセロトニンの分泌が促がされます。
    ◎アルコールは脳を萎縮させ、セロトニンやドーパミンの分泌力を弱めるので注意が必要です。

※ご参照 糖と認知症の関係は、知って得する身体の歪みバックナンバー第176話「糖が及ぼす身体への影響と対策その7」 http://melmaga.toy-hoken.co.jp/karada/2017-06-20-1561.php もご参照ください)

超高齢化社会を乗り切り、次世代も安心して暮らせる社会となるよう、これらの取り組みを是非習慣にして下さい。

超高齢化社会の到来

 高齢化時代を迎えると言われて久しい昨今、具体的に改めて予測されている数字を見ていくと、例えば東京都の今年度までの人口は1400万人弱です。そのうち65歳以上の高齢者の人口は約320万人、2035年には350万人となることが予測され、東京都民の4人に1人が高齢者となる見込みです。

 75歳以上の後期高齢者は2025年には189万人に達し、都内高齢者の約6割が後期高齢者となる見込みです。

 そして高齢者の総数に認知症高齢者の数は比例すると言われていますが、2025年は約56万人、65歳以上の人口の3割が認知症高齢者となる見込みです。

 日本全国では例えば2013年の認知症者数は462万人いると言われ、これは四国4県の人口より多く、予備軍も含めると800万人とも考えられ、実に日本人の15人に1人が認知症と推計されました。

 まさに社会問題となった認知症について、医学的な分類に従ってしっかりと整理し、予防及び対応を考えていけたらと思います。

認知症とは・・一旦は正常に達した認知機能が持続的に低下し、複数の認知障害により社会生活に支障をきたすようになった状態。

もう少し具体的に認知症を整理します。

  • 脳のネットワークが壊れ、物事を記憶する・思い出す・判断し実行する、などの行為が難しくなり、誰かの助けなしには健康的で安全な生活ができなくなる病気。
  • 一時的ではなく、そのような状態が持続していること。
  • 脳内にアミロイドβなどの物質が徐々に蓄積していくことが原因のひとつと考えられている。これらの物質が滞りはじめ、無症状の期間が20~30年、物忘れだけの時期が約5年、認知症の時期が10~15年、合わせて35~50年の経過。
  • 加齢がもっとも大きな発症要因であるため、長生きの証しでもある。

認知症の診断方法としては、年齢、生年月日、当日の日付(年月日・曜日)、季節、前日の夕食、子供の数、付き添い者の名前などを尋ねます。これらの答えが分からない、または間違える場合は、認知症である可能性が高いと言えます。

一口に認知症と言っても、脳のどの部分に機能低下が見られるのか、その原因、症状の現れ方によって、以下のように分類されます。

  1. アルツハイマー型認知症
    脳が萎縮し、脳内に不要タンパク質が蓄積することで脳に障害が出る。
  2. 血管性認知症
    脳梗塞や脳出血等によって、脳の特定の部位が損傷した結果起こる認知症。
  3. レビー小体型認知症
    幻視や誤認、パーキンソン症状が出やすい。脳の神経細胞内にあるレビー小体が多く現れることで発病。
  4. 前頭側頭型認知症
    脳の前頭葉の機能障害。

 

1~3は三大認知症と言われています。それぞれのタイプについて具体的に解説していきます。

今回は、女性に多いと言われるアルツハイマー型認知症について、一般的見解を解説します。脳の障害により、聞こえてくる音を脳でうまく処理できなくなるため、理解力が低下します。

記憶障害の代表的行動としては、

    • 同じものを何度も買う
    • しまった場所を忘れ、探し物が多くなる
    • 自分で言ったことを忘れて怒る
    • 同じことを繰り返し聞く

などです。
初期の頃から言葉が出にくくなり、「あれ、これ」という指示語が多くなります。

感情・意欲面及びパーソナリティの変化としては、

      • 落ち着きがなくなる
      • 多弁・多動
      • 嫉妬・妄想

などです。

アルツハイマー型認知症については、認知症の代表的疾患であるので、次回も引き続き考察していきます。